【レポ】地方移住・起業を考えている人への第一歩。恵那市「なかのほうローカル起業カレッジ」2期

岐阜県恵那市中野方町で開催されている「なかのほうローカル起業カレッジ」。地方へ移住し、地域に根付いたビジネスをしているゲストや、同じ志を持った仲間と関わり学ぶプログラムです。2022年にスタートし、2023年は第2期が開講されました。

2期では7月から12月にかけて、移住者や移住を検討している受講生が、中野方の地域資源に触れながら、自分の取り組むビジネスを考えました。

なかのほうローカル起業カレッジ

最終報告会の様子を中心に、なかのほうローカル起業カレッジをレポートです。

全4回の講座でローカル起業のいろはを体感

なかのほうローカル起業カレッジは、全4回(最終回のみ2日間)の講座・ワークショップを通して、参加者それぞれが、地方での暮らし方、仕事の作り方を考えていきます。

2023年は、6組の受講生と、単発で講座を受けた人たち累計16名を合わせて、22名が参加しました。移住や起業を検討している段階の人、名古屋圏に住みながら中野方への関わり方を探っている人など、移住や起業に関してのステージは様々。すでに中野方に移住して事業を始めているという方もいました。

第1回は、半農半X研究所 代表 総務省地域力創造アドバイザー 塩見直紀さんを招いて「半農半X*ローカル起業のすすめ」をテーマに講演会を開催。

なかのほうローカル起業カレッジ

そのほか、各回では、地方へ移住して、地域に根ざし、地域の人たちと関わりながらなりわいを創っているゲスト、また中野方で地域活動をしているゲストを囲みながら、「地域の資源や動きを活かしながら、自分たちのビジネスをどう作るか」を考えていきました。

編集部が伺ったのは、これまでの学びを踏まえて今後の事業プランをプレゼンテーションする、最終発表会。

なかのほうローカル起業カレッジ

会場は、中野方コミュニティセンター・なごみの家

目の前に、これぞ中野方の景色!な棚田が広がる場所にあります。編集部も何度か来ている場所ですが、何回来ても、この景色には感動しちゃいます。

新しい事業の芽を温かく見守る中野方コミュニティ

朝9時、参加者や運営メンバーに加えて、中野方で地域活動に取り組む方達が集まり、最終発表会が始まりました。

なかのほうローカル起業カレッジ

6組の受講生のトップバッターは、愛知県三吉市から2時間半かけて通って参加していた鈴木さん。

なかのほうローカル起業カレッジ

Web検索でなかのほうローカル起業カレッジを発見したことがきっかけで参加した鈴木さんは、初回の塩見さんの「半農半X*ローカル起業のすすめ」の講演をきっかけに、「私にとってのXはなんだろう?」という問いに向き合ってきました。

なかのほうローカル起業カレッジでの出会いや、これまでご自身で取り組んできた雑木林の保全や、アロマやハーブのワークショップの経験を元に自身を見つめ直し、これからは「セルフケアのサポートができる状態」を目指すと宣言!なんと既に恵那市内の古民家を購入されたとのことで、古民家を拠点に、リトリートや企画展などを開催していきたいとのことです。

他の受講生の皆さんも、質疑応答を含めて、一人30分ずつたっぷりと、半年間の振り返りと、今後の計画を発表しました。

なかのほうローカル起業カレッジ

「生まれてきた子どものために、安心安全な食を与えられるような事業をしたい」「漫画を通じて地域の活性化がしたい」「地元の食材を使ったお菓子を販売したい」など、夢のあるプランに聞いている側もワクワクします。

なかのほうローカル起業カレッジ

半数ほどの人は、古民家の改修や商品開発を始めていたり、イベントを開催していたりと、すでに実際に小さく形にしていました。

なかのほうローカル起業カレッジ

△カフェの起業を計画している受講生の中野方産米粉を使ったお菓子を試食!

他の受講生や地元の方からは「お菓子作りに、規格外で余っている野菜を使って欲しい」「中野方らしさを取り入れたデザインにしてはどうか」など、たくさんのアイディアや質問が出ていました。

そして会の終わりには、発表を聞いた地元ゲストの方からコメントが送られました。

「想いを持って目標に進んでいく意気込みが伝わってきて素晴らしかった。若さで中野方を盛り上げていってほしい」「この成果をもっと地元の人たちにも知ってもらえるように取り組んでいきたい」と、半年間取り組んできた受講生の熱い思いに答える、愛情たっぷりのメッセージでした。

普通に事業を一人で始めていたら、こんなふうにたっぷりプレゼンする機会なんてほとんどありません。これから事業を本格的に進める人たちにとっては、立ち上げの段階でこれだけ強力な応援団に囲まれるというのは本当に心強いことですよね。

終了後は、参加者と運営の皆さんで、なごみの家のご飯を囲んで懇親会が開かれました。

なかのほうローカル起業カレッジ

これぞ”おばあちゃん家のごはん”なおかずに加えて、最終発表会で参加者の方が発表されていた「米粉たい焼き」の実食も。

なかのほうローカル起業カレッジ

すぐにトライして感想を伝え合えるのも、オンラインスクールとは違ったコミュニティの良さですね。

実はなかのほうローカル起業カレッジの運営メンバーの多くは、中野方の移住者の先輩たち

ただ事業を立ち上げる力が欲しいだけなら、都会でもオンラインでもビジネススクールに通えますが、実際にその地で暮らしている人と同じ時間を過ごしながら、事業を考えられることが、なかのほうローカル起業カレッジの何よりの魅力なんです。

この日をもって卒業生となる皆さんですが、これからも繋がりながら、中野方や、それぞれのフィールドでの事業が形になっていくと思うと楽しみです。

また来年度以降の情報も、おへマガでお知らせできたらなと考えています!詳しくは、中野方地域自治区のFacebookや、中野方地域協議会のwebページへ。

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