コア層向け中山道ウォークの入り口。中津川市中津川宿→恵那市大井宿
歴史の道 中山道中津川宿→恵那市大井宿
東濃地区の中山道といえば中津川や馬籠宿。
東濃地方ではあちらがメジャー過ぎ、となりの中津川宿から大井宿方向は影に隠れがち。
しかし歴史的な街道として、また史跡巡りとしての重要さは負けず劣らず。
というわけで、じっくり歩いてみました!
スタート地点。
写真は中津川宿の中心部にある駐車場から。
無料駐車場です。
トイレや自販機もある。
車の方はここでの駐車がオススメ。
電車でアクセスの場合は中津川駅から15分くらいでこの本陣近辺まで行けます。
中山道目印のアスファルト。
大抵はこの小石混じりのアスファルトが敷かれています。
(場所によって途中で色が変かわってるだけだったり、車道をまたぐ時は消えるので下調べや周囲の観察能力は大事)
こうした古道が現代にも引き継がれ、そのまま町の区画にも残っているのが興味深いです。
普段何気なく通ってる国道が江戸時代から使われてる道だったり、なんて事も多々。
なんなら民家の敷地もそのまま引き継がれてます。
ちなみにこの中山道歩きの注意点として「水分補給やトイレなどの下調べはめちゃくちゃ大事」
この先、中津川インター付近のコンビニや飲食店を過ぎると自販機すらなくなります。
日影もない。
特に近年の夏の暑さを考えると真夏の真昼に歩くのはかなりのハードモード。
写真は休憩したくても他にどうしようもなくて腰を下ろした開墾記念の石碑。
暑い時期の帽子は必須。
もしくは早朝か夜中の出発がお勧めです。
途中にある「左 苗木道 右 中山道」の石碑。
意外と知られてませんが、中津川市は色んな街道の交差点となってた土地でもあります。
中山道は西の京都から東の長野、東京方面に抜ける道です。
苗木道はここから分かれ、北の付知や飛騨方面に向かう裏木曽街道と呼ばれる街道。
ある程度は史跡も現存しており、古道ファンにはとてもオススメ。
気分はブラタモリ。
史跡
目立つ石畳や桝形がなくとも、大小の史跡を示す看板があるのも特徴の1つ。
ここは当時の建物などが現存する貴重な篠原家。
※内部非公開
島崎藤村の夜明け前にも出てくる「和宮降嫁」ルートのための休憩ヶ所からコアな仏像まで、実は多彩な史跡が点在します。。
木曽街道六十九次 甚平坂
こちらは浮世絵「木曽街道六十九次」にも描かれた有名な甚平坂。
それを模した石碑もあるので旅人気分にも浸れます。
中津川宿から大井宿の場合、中津川宿の絵の場所は判明していないという意味でも貴重なポイント。
あと、やっとここで自販機とトイレがある。
逆にそれまで本当にないため、事前の下調べと準備が大事と分かるコア向け中山道の入り口にも。
本当、コアなところだと「最寄り駅まで徒歩30~40分」とかある…。
恵那市大井宿
甚平坂を過ぎたら後は下るだけ。
街道の終盤だからか、集合墓地跡が大井宿本陣の手前にあったりします。
当時は宿場から宿場を歩いたら終わりでは無かったり天候や医療レベルの違いも大きかったと思います。
その上での歩き旅の過酷さが残るポイント。
リンク→中山道大井宿 旅人の墓
そこを過ぎ、やっと到着できる大井宿本陣。こちらも内部は非公開ですが、門は現存しております。
その先の中山道最多と言われる桝形(直角のカーブ)や徳川家光(家康の孫)の時代に創業し今も営業されるいち川さんなどがあり、ずっと歩いていた時とはまた違う意識で『宿場』に入った事を体感させてくれるポイントにもなっています。
中山道歩きのポイント1 高低差
中山道歩きで気になるのが高低差。
今回調べた感じでは、「いくつか峠を越えるけど最終的なプラマイはゼロ」
案外登ることも多く、小さいアップダウンも続きます。
とはいえ中津川宿→大井宿の路面は全てアスファルトのため、トレッキングシューズよりウォーキングシューズ向きかも。
(トレッキングシューズは土や砂地向けなことが多いため、アスファルト歩き続けるとまあまあ痛くなる)
こうして歩くと「峠を越えたある程度の平地に宿場ができる」というのが体感できます。
ポイント2 距離と所要時間
結果的には約12.5kmで4時間弱。
グーグルマップ先生によれば約10kmの2時間。
もちろん後者は休憩無しで歩きつづけた場合。
多少ゆっくり歩いたり史跡に寄ったりしましたが、差っ引いてもまあまあな距離あります。
細々とした史跡を全部踏破するともう少しかかりそう。
(キチンと看板も整備されてるので気になってしまう…)
坂本の諏訪神社は完全に道を外れており、往復すると15分くらいかかってしまうので時間配分とても大事。
それでいて森の中はほとんど日影が無くて、風もまっすぐ飛んでくる平地も多いので事前準備めちゃくちゃ大事。
この道を歩くの2度目ですが、最初の時は天気予報から外れた風雪にさらされながら歩きました。
最後に
冒頭で紹介したように、見た目で分かりやすい馬籠方面と比べるとコア層向けの中津川宿~大井宿。
しかし中山道ウォークをディープにするならそれぞれに駅は近いし、史跡と案内板も多いのでコアな世界への入り口にもおすすめなルートでした。
(余談で、インバウンドの方が多いご時世だからか海外の方々もたまに歩いてます。しかし日本人が歩いてるのは珍しいようで、道中地元の方から話しかけていただける事もありました。「地元は中津川なんです」とお応えするとそれもビックリされた。)
アクセス